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【コラム】読書の効用

2023/4/20

熱戦を繰り広げたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、日本チームの優勝で幕を閉じました。日本チームである“侍ジャパン”の監督、栗山英樹氏は球界きっての読書家だそうで「読書は頭の中の食事」と言う発言をされています。
確かに、本を読むことには楽しみを得るだけではなく、他にも多くを期待することができます。知識を得ること、登場人物に共感することで気持ちが癒されることや共感力を高めること、また、人生の指針を得ることなども挙げることができ「心の栄養」になることは間違いありませんね。この読書の効果についてはストレス低減をはじめ、幸福度や認知機能、痛みとの関連についても肯定的な効果が検証されています。また、人々の行動に関しても共感し易い内容のものは、より行動を促進するということが分かっています。さらに、健康寿命について、65歳以上、41万人のデータをAIが分析した結果、最も効果的な方法は読書だということが明らかになりました。

実は、読書は「心の栄養」にとどまらず、東京リワーク研究所所長の五十嵐良雄氏は「読む薬」だと言います。古代ギリシャでは図書館について「魂の癒しの場所」という認識があり、医学の領域に於いてビブリオセラピーとして治療に読書が用いられていたのです。他の国々でも病院に於いて積極的に治療プログラムとしての読書セラピーが取り入れられ、それがカウンセリングの領域にも広がりを見せました。我が国に於いては、吉田松陰が獄中で訳された書籍を通してアメリカの刑務所での読書の活用法学び、囚人達を教化したことから読書セラピーが始まったとされ、読書の効用は矯正教育の現場で多く活用されてきたという歴史があるのです。今日、イスラエルでは読書セラピーを行うセラピストが国家資格になっており、また、イギリスでは国営の医療サービス機関が本の処方を始めたそうです。これは、医師がうつ病などの精神疾患の患者に対して、指定図書の中から適切な書籍を処方し、患者はそれを図書館で受け取るという取組です。「本の処方箋」、なんと素敵な取組なのでしょう!

【コラム】読書の効用
皆さんの中にも、本との出会いを通して今まで知らなかった世界に触れ、人生が豊かになるという体験をされた方がいるのではないでしょうか。
栗山監督は“侍ジャパン”の優勝に関して「物語」ということに触れています。全員が一つの物語を共有し主人公となり、優勝するという夢の物語を現実のものにして行ったことは、栗山監督の読書家としての面目躍如というところでしょうか。
読書は、生活を豊かにしてくれる「心の栄養」となり、また、ある時は心身を整える「読むサプリメント」となり、さらに、心身の回復を可能にする「読む薬」にもなることから、読書には健康の維持・増進、疾病の予防、疾病からの回復までに役立つ効用があると言えます。私たち、心理相談員も利用者の方に良い本の情報提供ができるように、また、支援の力をつけるべく、しばし、スマホを本に持ち替えて読書タイムを充実させたいものです。

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