社内でプレゼン大会が開かれることになりました。なんと社長も審査員で参加することになっています。参加者の1人として、部署を代表してあなたが推薦されました。さて、あなたはどっち派?


1つ目は『楽観主義』、2つ目は『悲観主義』と呼ばれます。
わかりやすくいえば、ポジティブ思考とネガティブ思考のことです。必ずどちらかに属するというものではありませんが、ほとんどの人が自分がどちらのタイプに属するか自覚しているのではないでしょうか。
では、「私は楽観的な人間です」「私は悲観的な人間です」と言われて、それぞれどのようなイメージを持ちますか?おそらく、楽観的な人間には「明るそう」「頼りになりそう」「積極的」と思う一方で、悲観的な人間には「いつもびくびくしてて自信がない」「過去のことをくよくよ考える」「消極的」といったマイナスなイメージばかり出てくるのではないでしょうか。
確かに昔から楽観主義は適応的(健康)で悲観主義は不適応的(不健康)であるといわれてきました。
しかし、近年の研究では悲観主義は必ずしも不適応的なものではなく、中には適切にパフォーマンスを発揮できる人たちがいるとわかりました。この人たちを『防衛的悲観主義』と呼びます。
一般的な悲観主義は、過去の自分のパフォーマンスが失敗だったと捉え、さらにこの先もうまくいかないだろうと過度に不安を抱きます(=「前も次もうまくいかないに決まってる」)。そのため問題解決から逃げてしまったり、諦めて何もしなかったりします。
一方の防衛的悲観主義は、この先起こりうることに対して過度に不安を感じる点は同じですが、過去のパフォーマンスに対して肯定的に受け止めているという点で異なります(=「前はうまくいったけど、次はどうなるかわらない」)。
そのため、想像しうる最悪の結末に至らないよう、あらゆる可能性を検討し、過去のパフォーマンスを参考にして最善を尽くします。結果的に、防衛的悲観主義の人たちは前回と同様に今回も良いパフォーマンスを発揮することができるのです。それゆえ、『適応的な悲観者』とも呼ばれるそうです。
実は、2024年オリンピック柔道に出場し金メダルを獲得した大野将平選手もその一人と言われています。常に“負ける自分“を想像しながら練習していたそうです。
ここで重要なポイントは、「うまくいかないだろう」という悲観的な考えを原動力に変えるということです。不安があるからこそ、そうならないための対策を考えるモチベーションが出てくるのです。
もしあなたが明日のことで不安になったときはまず「ネガティブの何が悪いの?」と開き直りましょう。そして、ネガティブだからこそ考えられる最悪な展開を想像し、そうならないために今からでも自分ができることは何かを考え、一つずつ実践していきましょう。
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