体の調子が優れない時、医療機関に行くかどうかを迷ったことはありませんか？
「少し休めば良くなりそうだし、とりあえず市販薬を飲めばいいか・・」「これくらいで受診したらお医者さんに怒られるんじゃないかな・・」と受診を迷ったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

心の調子が優れない時も同じように、医療機関の受診を迷う方が多いようです。
仕事の失敗や、人間関係のストレス等、日常のさまざまな出来事をきっかけに、気持ちの落ち込みが続いたり、眠りが浅くなったり、食欲が落ちたり・・これらは多くの方が経験したことがあると思います。

そんな時は、身近な人に話したり、美味しいものを食べたり、好きな音楽を聴いたりして調子を取り戻そうとする方も多いでしょう。それでも気持ちの落ち込みが続き、睡眠や食欲がなかなか元に戻らなかったら・・その時は医療機関の受診を検討するのも選択肢のひとつです。

心の不調は、体の不調よりも医療機関の敷居が高く感じるかもしれません。
「どんなときに受診したらいいんだろう？」、「そもそもどこで診てもらえばいいの？」「もうちょっと休めば調子が戻るかもしれないし・・」等、迷ったときのために、受診先の候補と、受診を考えてもらいたい心と身体のサインをまとめてみました。

【受診先の候補】

・心療内科
主に、ストレスなどの心理的な要因で身体に表れる症状を治療します。

・精神科
主に、不安や落ち込みなど、心に表れる症状そのものを治療します。
心療内科と精神科を併記しているメンタルクリニックもあり、実際に大きな違いはないので、あまり意識しなくても大丈夫です。

・内科
一般的な風邪、発熱、頭痛、めまい、胃腸炎、アレルギー等を治療します。
心療内科・精神科の予約がなかなか取れない場合は、まずは内科を受診するのも良いでしょう。内科でも睡眠について相談できたり、必要に応じて睡眠導入剤などを処方してもらえる場合もあります。
もし他の診療科で治療を受けていて主治医の先生がいる場合や、かかりつけ医がいる場合は、まずその先生に相談してみるのも良いかもしれません。

【心と身体のサイン】
・睡眠
寝付きが悪くなった、夜中に目が覚めて朝まで眠れない、朝起きられなくなった、常に眠い、寝る前に考え事が増えた、など

・食事
好きな食べ物がおいしく感じられない、食欲が落ちた（体重が落ちた）、いつも以上に食べてしまうことが増えた、など

・気持ち
ささいなことでひどく落ち込む・イライラする、人目がこわいと感じる、常に不安や緊張感を感じる、など

・行動
暴飲暴食してしまう、仕事でミスが増えた、人に八つ当たりをしてしまうことが増えた、
遅刻が増えた、ギャンブルや衝動買いが増えた、など

・思考
考えがまとまらない、集中力が落ちた、悲観的な考えばかり浮かんでくる、周りが自分を悪く思っている気がする、など

・その他
頭痛・腹痛・下痢・動悸・めまいなどが続いている、意欲がわかない、好きだったことが楽しく感じられない、TVや動画を見ていても理解できなくなった、など
もちろん、日常のささいな出来事でこれらが起きるのはよくあることですし、これらに当てはまる＝病気というわけではありませんが、この中のサインが１～2週間以上続いているときは、一度受診を検討してみてください。この中で、主に頭痛・腹痛・下痢・動悸・めまいなど身体のサインがたくさん出ている場合は、まずは内科を受診するのも良いでしょう。

身体も心も、不調が長く続くとご本人がつらいのはもちろん、回復に時間がかかることが多いようです。そして、不調が続いて体力・気力が落ちてくると、医療機関を探したり、予約の連絡をしたり、症状を説明するのもいつも以上にエネルギーが必要になります。不調を感じたら、早めに受診を検討なさってくださいね。

弊社では臨床心理士等メンタルヘルスの専門家が対応する電話相談や、 テキスト型Web相談サービス・e-Counselingを提供しています。e-Counselingの 契約をしている企業の従業員の方は、https://imf-counseling.com/　または 下記QRコードからアクセスいただくとサービスをご利用いただけます（e-Counselingのご利用には企業IDが必要です。社内のポータルサイト等をご確認ください）。