“The last straw breaks the camel’s back.”という言葉をご存じでしょうか。
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直訳すると「最後の藁1本がラクダの背骨を折る」という意味です。このイラストのようにラクダの背中にすでに荷物が大量に積まれているとき、最後に乗せる物が藁1本ほどの些細なものであっても、それをきっかけに簡単に崩壊してしまいます。
皆さん自身、あるいは周囲の人でこんな経験はありませんか?
・普段は温厚なのに、ある日突然怒って大声を出したり物に当たったりする
・いつもニコニコしているのに、たまに泣きわめいて手がつけられなくなる
こういった人たちの心の中をみると、このラストストロー現象が起きているかもしれません。普段から「自分が我慢すれば良いんだ」「自分が何か言うことでトラブルになったらまずい」と考えて自己主張せずに不満を飲み込んでいると、その我慢が積もりに積もり、最終的には些細なことをきっかけに爆発してしまうのです。
私たちの心のキャパシティは無限ではありません。コップのように容量が決まっています。サイズの大小は人それぞれですが、容量が決まっている時点で永遠に水を注ぎ続けることはできず、いつかは溢れてしまいます。
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例えばこの水が『怒り』という感情だとすると、ラストストロー現象によりどんな問題が起きるでしょうか。
①いつ怒りが爆発するか自分でもわからない(怒りのコントロールができない)
⇒不適切な場面(例えば会議中や出先)で爆発してしまうかもしれない。
②爆発した怒りの矛先はそのとき目の前にいる人(本来怒りをぶつけたかった人とは別の対象)
⇒ただの八つ当たりであり、相手を理不尽に傷付けてしまう。自分自身も後から後悔したり自己嫌悪に陥る。
③怒りを爆発させるきっかけが毎回変わるため、周囲の人は怒る理由を特定できない
⇒いつ何を理由に怒るか予想できないため、周囲はその人の顔色を伺ってしまう。特に、パートナーや上司がこのタイプだと緊張感が生まれて家庭や職場の居心地が悪くなる。
このように、ラストストロー現象は本人にとっても周囲にとっても悪い結果を引き起こします。これを避けるために大事なのは、不満を限界ギリギリになるまで放置せず、普段から少しずつ荷下ろししてためこまないようにすることです。適切な自己主張ができると良いのですが、すぐにできるようになることではありません。そこで、まずは気軽に取り組める気分転換から始めましょう。不満の解消に繋がることであれば何でもかまいません。友人に愚痴る、お酒を飲む、カラオケに行く、スポーツをする、ドライブする、アイドルのコンサートを見る、サウナ、買い物、ゲーム、ひたすら寝るなどなど…小さな不満のうちは簡単な気分転換でも十分に効果があります。うっぷんはためこまず、小出しにしていきましょう!
「気分転換が苦手」「何をしたら良いかわからない」という方はこちらのコラムも参考にしてみてください。
★幸せホルモン→https://imfine.co.jp/news/98/
★推し活のススメ→https://imfine.co.jp/news/328/
★お風呂の効能→https://imfine.co.jp/news/428/
怒りについてもっと知りたいという方はこちらのコラムもどうぞ。
★怒りと向き合う→https://imfine.co.jp/news/503/
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